第32回目のお客様は、浄水通りに今年3月、ペルシャ絨毯やトライバルラグの専門店「Delight」をオープンされた西さんです。通りに面したシャンパンゴールドのビルは新築ですが、緑の多い周囲の景観に溶け込み、明るく上品な雰囲気です。

■ペルシャ絨毯というと値段が高いイメージですが・・・
西さん：高いイメージはあると思うんですが、実際にはピンからキリまであります。ペルシャ絨毯の制作は、図柄にもよりますが、聞くところによると、8時間織って約３mm程度の進み具合と言われる場合もあるようです。機械織りと違い、一目ずつ糸の色を変えたりするので、相当な労力がかかっています。その分、丁寧に手で結ばれておりますので、孫の代までもつと言われています。現地では土足の文化ですが、日本は靴を脱ぐので、もっと長く楽しむことができるかもしれません。いい物を大事にすると、結果お得になりますよ。

ペルシャ絨毯は、作っている工房によって得意なモチーフがあったり、カラーリングに特徴がある作家さんがいたりします。当店では幸いに、日本で言うと国宝級の作家さんであるマースミさんの作品とムハンマド・ジャムシーディさんの作品を扱うことができています。マースミさんは、色の魔術師と呼ばれており、上品なカラーリングが特徴です。モハンマド・ジャムシーディさんは緻密で繊細なデザインが特徴で、世界中にファンがいる作家さんです。このお2人の作品は、日本の百貨店の展示会などでも取引されている人気の方達です。

■初心者におすすめのものはありますか？
西さん：玄関マットサイズの物は初めて購入するのにおすすめです。玄関先であれば、リビングよりいろんな人が出入りします。そのお家の顔である玄関に本物を置くことで家の格が上がりますし、疲れて帰って来た時に、まず先に目に入ることで、綺麗な色や質感に心が癒されたりします。ペルシャ絨毯を買ってみたいけど、何から始めたらいいか分からない時は、玄関マットサイズから始めるのがいいですよ。
また、ペルシャ絨毯ではないんですが、ギャべ(またはギャッベ)というイランの手織り物は若い人の間で人気が出ています。カシュガイ族という遊牧民の女性達が、草木染め100％の羊毛で作っています。ペルシャ絨毯と同じく一目ずつ手結びで、しかも下絵なしのフリーハンドで織られています。絵柄が面白く、例えば、大きな木が描かれた物は「生命の木」という図柄なんですが、その木にザクロが描かれています。このザクロは「豊かさ」や「金運」を表しています。わざわざザクロの絵の絨毯を探して購入していく方もいるんですよ。

上記写真は「生命の木」という図柄のギャベ

■どういう経緯で北商事を知りましたか？
西さん：スマホで探していて、気になった物件を見つけ、その物件の管理者に連絡を取ったところが北商事さんでした。残念ながらその物件には決まらなかったんですが、その後も北商事さんからいくつか紹介してもらいました。その中にギリギリのところで縁が無く諦めた物件があり、その後しばらくご無沙汰をしていたんですが、北商事さんからはその後も連絡をいただき、根気強く物件紹介をしていただきました。トータルで10ヶ月程度かかり、やっと現在の物件にたどり着きました。

■物件の紹介からお店オープンまでの北商事の対応はどうでしたか？
西さん：知り合いがいなかったので、自力でデザイナーさんを探して内装を仕上げようと思ってたんですが、予算が合わず困っていました。たまたま北商事の尾崎さんにそのことを話したら親身になっていただき、内装屋さんを紹介していただきました。以前からお店を持ちたいと思っていたいので、コツコツと内装のイメージを画像で撮りためたり、写真集を集めたりしていましたので、その写真を元に内装屋さんと相談して思い通りに仕上げることができました。

北商事：西さんのこだわりが詰まった店内は、柔らかい自然光が差し込み、植物の元気がとてもいいそうです。西さんはとてもバイタリティに溢れた方で、ペルシャ絨毯以外にも、気持ちがポジティブになるお話をお聞きでき、たくさんの元気をもらってきました！床を鮮やかに彩るとっておきの逸品を見つけに、是非お店に足を運んでみてください。

———-Delight(デライト)———–
●住所：福岡県福岡市中央区浄水通り2-3 S.T JHOSUI 1F
●営業時間：11:00〜18:30(新型コロナの影響で営業時間の変更がある場合があります。ご来店時は、お店にお確かめください。)
●定休日： 不定休
●TEL：092-707-3773
●https://www.instagram.com/delight_shop_fukuoka/